迷い子仔猫 ドン
ある日突然、その仔猫は現れた(いや、姿は見せなかった。大きい声で泣き叫んでいた)。鳴き声ばかりで
姿を見せない仔猫。探し回ってようやく隅の方に縮こまる姿を発見した。怖がっていて出てこようとしない。
名前が無い。とりあえず、ドンとよぶ。
鳴き声をさせてから4日めの日曜、ドンの鳴き声につられてか、コイハイが遊びに来る。
コイハイとドンは、しっぽの形状が違う。コイハイは長く、そのファミリー伝統のシマシマ模様がある。
でもドンはファミリーが違うらしく、3cmほどの短いしっぽなのだ。それ故か、コイハイ以外の猫はドンを
警戒し、近づこうとしない。人見知り、猫見知りしないコイハイだけが、ドンとじゃれ合う。
ドンもコイハイに甘える。コイハイに薄めた牛乳をやると、ドンが走り寄ってきて スゴイ勢いで呑みだした。
おなかが空いていたのか、ドンは、夢中で呑んでいた。呑んだあとは、少し気分が楽になったのか、草にじゃれついて
ひとり、遊んでいた。コイハイは、何故、ドンを警戒しないのか。コイハイはまだ生まれて半年ほどなので、
おチビさん同志、うまが(ねこが)合うのかもしれない。
夜、雨が降り出した。母猫のいないドンはどこで、雨宿りするのか・・・ コイハイのあとを追っていって
一緒に眠れれば寒くないが、ひとりでは辛いだろう。迷子のドン、がんばれ!!
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